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ここは日記+駄文しかおいておりません。 現在はnaruto・銀魂を主としております。 原作には全く関係ありません。 若干女性向けの表現がありますのでどうぞ注意してお入りください。 最初に案内をお読みいただけると助かります。
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2025/06/15 (Sun)

銀時の扱いがかなりひどいです。銀時好きの方は注意してください。
急いで書いたので、かなりの短文です。

しかも話もあまり進んでないよ~!


という感じなのですが、お付き合いいただければと想っております。
それでは下のほうからどうぞ。




第6話 焦り




近藤の部屋を出てから、山崎は最高速度で走っていた。
ビュンビュンと肩が風を切った。
なぜ気がつかなかったんだ、旦那は危ないってわかっていたのに…と山崎の頭の中には自分を責めることばかりが浮かぶ。
どうしようもない焦りから、早く早くと気持ちばかり急いてしまう。
しかし何かあってからでは遅いのだ。
もし銀時が土方に何かしていれば、山崎は迷うことなく銀時を切るだろう。
土方が止めても、自分が切腹することになっても。

早く、早く、と。
副長の部屋が視界に入り、心配で気持ちが急く。
副長!
バット障子を開けたそこには…

 

 


ヤバイ!ヤバイ!ヤバすぎる!!!
目の前には天敵である銀時、そして畳の上に鮪のように俺は横に寝かされていた。

 

頭の中に後悔と怒りがふつふつと湧き起こる。
なぜ俺は銀時と二人きりなのか。
なぜこいつに押し倒されなければならないのか。
なぜ、山崎と沖田を二人で行かせてしまったのか。
っていうか、腕が動かないんですけど!!

 

 

 

「くそっ!冗談はやめろって!」
「俺はいつでも本気なんですけど、せっかく二人きりなんだから楽しもうよ?」
銀時は笑いながらも、土方の腕をがっちりと拘束し、土方の耳に口を寄せてふーと息を吹きかけた。
「うわっ!!」
土方の背筋にゾゾゾと悪寒が走った。
マジでキモすぎる!
銀時に息を吹きかけられ、土方は全身に鳥肌をたてた。
土方はこの瞬間、銀時を殺すことを決意した。
「このくそエロ野郎!さっさとどきやがれ!」
腕を押さえられ動かせないので足を振り上げて抵抗するが、銀時はヒョイヒョイと器用に避ける。
「抵抗されると俺って燃える方なんだけど。」
土方は銀時の下でかなり暴れていたので、着ていた隊服の前がはだけてしまった。
土方はそれを慌てて治そうとしたが、銀時が腕をつかんで離さない。
「往生際が悪いんじゃない?」
でもそこがかわいい、と顔を近づけてきた銀時。
土方が離しやがれ、と暴れようとしてもいっこうに気にする気配がない。

くそ~!!駄目か!!?

と覚悟を決めた瞬間。


バタン、と障子が開けられて。

俺と銀時は驚いてそちらの方を見た。
顔をそちらの方に向けると同時に耳の辺りにシュ、と鋭く風を切る音を感じた。
その直後に壁をぐさりと突きたてる音が響く。

え?今横を何かが通った?
恐る恐る、後ろを向くと、見事壁に突き刺さっている短剣が目に止まる。
ははは、と苦笑いを浮かべて前を向くと、同じように怯えたような笑いを浮かべた銀時がいた。

俺と銀時の間をあの短剣が通ったんだよな。

それを実感して、更に背中に悪寒が走る。
こえぇ。

それが二人の思いだった。
数センチ間違えば銀と気と土方どちらに当たっていてもおかしくなかったのだから。
それくらい二人は顔は近づいていたのだ。


しかし、それだけで短剣を投げてくる男も恐ろしい、銀時はそう思った。

短剣を投げられてから、ずっと殺気のような冷たい視線を背中に感じていた。
本当に、怖い…ここに来たことを後悔したいくらい、それは心の底からの恐怖だった。

 

「副長!大丈夫ですか!?」
局長室から全力疾走でここまで走ってきた山崎は少しだけ息を切らしていた。
息を切らしつつも、二人の体制から瞬時に何が起こっているのかを察知した。
考えるまもなく、胸元から担当を取り出して、二人の間に放った。
本当に無意識の行動だった。
無理やりであろうと、合意の上であろうと(絶対それはないと思うけど)許せない光景だった。


「あ、あぁ。大丈夫だ。」
壁に刺さった短刀を見ながら、何とか声を絞り出した。
先ほどまで銀時に襲われるかもしれないという恐怖から、短刀へと移って。
緊張していた体にやっと安心感がいきわたる。
本当ですか、と心配そうに気遣う山崎にふっとほほが緩む。
「ありがとう。助かったよ。」
くしゃ、と髪をなでると、山崎もほっとしたように微笑んだ。

 

 

なんかいい雰囲気だなぁ。
横目で二人を見て、そう感じた。
しかし先ほどの山崎を思い出し、ブルリと体が震える。
普通、短刀なんて投げねーって。
しかもすぐそばには土方もいたのに。
いくら腕に自信があっても普通の神経ならそんなこと出来っこない。

いつも地味で皆から派知られて大変そうだな、としか思っていなかったけれど。
さすが新撰組にいるだけあって、一癖も二癖もありそうだ。
しかしここにこのままいれば、この後どんな目に合わされるか…
逃げなくては!

こそこそ、と体を小さくしながら出口を目指す。
しかし狭い空間内のことだから、逃げ出そうと動く銀時に気づかないはずがない。

出口の方へ向かう銀時の服をガシッと掴み
「どこに行かれるんですか?」
あくまでも静かに…しかし怒りを感じさせる山崎の言葉に、思わず後ずさってしまう。
「え、いや。銀さん、用事思い出したから帰ろうと思って。」
ははは、と頭をかきながら、銀時には笑うしかなかった。
自業自得だ、とでも言いたげな土方を背に、山崎はさわやかな笑みで近づいてくる。
この笑みの裏でどんな恐ろしいことを考えているのか。
愛想笑いを浮かべるものの、背中に冷たい汗が流れた。

「副長はこのままゆっくりと休んでください。」
笑顔に押されるように、あぁと土方は小さくうなずいた。

「じゃあ俺は一仕事してきますんで。本当に休んでくださいね」
土方に念を押すと、山崎は銀と気を引きずって部屋から出て行った。
「ね、ねぇ!仕事するんなら、俺はもう帰ってもよくないですか!?」
「何言ってるんですか?人の話し聞いてました?復調に仇なすものを消すのが俺の仕事ですよ?今から一仕事するって言ってるじゃないですか?」
ね、と前を歩く山崎が振り返る。
何をされるのか考えると、心身恐恐の銀時だった。


「……優しくしてね?」


「…死なない程度に。」

 

 

 

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