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ここは日記+駄文しかおいておりません。 現在はnaruto・銀魂を主としております。 原作には全く関係ありません。 若干女性向けの表現がありますのでどうぞ注意してお入りください。 最初に案内をお読みいただけると助かります。
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2025/06/15 (Sun)

 


 
 

■ 種族違いの恋に 5 つのお題


01.越えられない壁 アレン編

 


 

 たとえばあなたがブックマンじゃなくて。


僕がエクソシストじゃなかったとしたら。

 

僕たちはどうなっていたのだろうか。

 

 

きっと…出会うことだって難しかったかもしれない。

 

 

 

 

 

「俺、本当に幸せだったさ。ありがとう。」

 

「僕も、あなたのおかげで幸せでした。ありがとうございます。」

 

 

 

 

「じゃあ…またさ。」

 

「えぇ。またいつか。」

 

 

 

別れの言葉はあっけないくらい、簡単で短かった。

 

お互いに目を見て言えたかどうかも思い出せない。

 

あの時は引き止める言葉を口に出さないように必死だったから。

 

ほほを涙が伝うのを止められたのだろうか。

 

今でさえ枯れることのないこの悲しみをこらえて。

 

 

 

 


エクソシストの歴史を記憶し終えたあなたは遠い国へと旅立ってしまった。

 

一つのリングを僕の机の引き出しにおいて。


 

 

 

そのリングを毎日見つめては、考える。

 

あなたがただのエクソシストだったら、僕たちはまだ一緒にいたのかな、と。

 

 

ラビ…

 

もうあなたをこの名前で呼ぶ人はいないだろうけど、あなたを思い出しながら呟く。

 

戦いが日常だったあの頃を。

 

胸に重く切ない痛みを抱えながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
 02.何を犠牲にしても

 
ベットに心身ともに疲れきった身をゆだねて。

じっと薬指に収まっているリングを見つめてみる。
 

見つめても、見つめても。

何も変わらない。

ただ天井のライトによってリングがまぶしく光るだけ。
 
あぁ、このリングの片割れはどうしているだろうか。
 
 


 
このリングと同じ形をしたリングはもう一つ存在している。

そのリングを俺の、最愛の人にあげてから…どれだけの年月が経っただろう。

あの時は二人でいるだけで幸せだった。

どれだけ過酷な状況であっても。

死と隣りあわせだった生活を送っていたとしても。
 
あの頃はすべてを乗り越えられる、そう思っていた。

だから、ブックマンのルールを破ってでも、と。

しかし俺の…前ブックマンが死んで、事態は一転した。

前のように自分の好きに動くことなんてできないと思うようになった。

世界の歴史の全てを俺が背負わなければならなくなって。

どんな状況におかれてもブックマンという存在であることを肝に銘じて、世界に干渉することのできない歯がゆさをかみ締める。

大切な友がいた。

失いたくないホームがあった。

そして、何事にも変えられない特別な人がいた。


 
 
同じ場所にいればそれだけ大切な人が増えて、手放せなくなる。
 
初めてだった。

ブックマンの名前を受け継ぐ前に幾度となく名を変え土地を変え、それでも俺は揺らぐことはなかったのに。

ブックマンになるということは何を捨てることになっても俺にとって誇りであったのだから。

そのために自分の名前や家族さえ、捨てた。



それでいいと思っていた。
 
 
 

アレンに会うまでは。

 
 
 
 
 

もう一度あがいてみようか。

あのころは自分の責務の重さに耐えることに必死で、省みることのできなかった最愛の人に会うために。

隣に俺じゃない誰かがいたとしても。
 
 
一目、だけでも。
 
 
会いたい、とはやる気持ちをずっと抑えてきた。
 
 
 
自分から捨てたのに、また会いたいだなんて。

そんな自分勝手なことできないと、ずっと我慢していたけれど。

もう限界。


 
 
もう一度だけ、自分のためにあがいてみようか。
 
 
だって。
 

何を犠牲にしても



これだけは




この気持ちだけは




捨てようと思っても、捨てられなかったのだから。
 
 
 
 
 
 
 
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